Ask518のブログ

田舎大工の現場での思い付きや日常

食べる食べる



先週建て方を延期したので畳屋さんから頂いた仕事に。

出ましたシロアリ被害(笑)
バラしていくと聞いていた被害よりもずいぶん少ない。
なんとかなりそうで一安心。
おそらく今年のみの食害でしょう。

蟻道の数が3本しか確認できない。
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こんな感じの所と、基礎の立ち上がりに2本。

うーん?
なんかおかしいな〜?
範囲の広さに対して少なすぎる。
あちこち叩きながら確認して行くと根絡みと地束の音がスカスカ。
束を叩いて崩すと…
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蟻道発見!

周りに蟻道が無いので防湿シート裏側と推測。
シートを切って確認。
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蟻道はあれどシロアリは去った後か…。


他の所も束を外すと
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束の乗ってた部分のシートに食害が。

その下に〜
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ヤマちゃん発見!( ̄^ ̄)ゞ

つまり
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こんな感じで束石にシートをかけて土の上にスペースがあるので、シートの裏側が常に結露して湿潤な環境となりそこを登って束の底からアリさんが食べて行った〜という事かと。
そーいえば講師とかやってるどこぞの経営者が防湿シートは食害を受けない!って偉そうに言ってましたが、これで覆りました(笑)
まぁそもそも石油製品ですからふーん?てな感じに思ってましたが。
おそらくはシート裏の水分を運んで束を湿気らせて食害を進めていったものと思われます。

気休めですが…少々対策を。
束石の周りでシートを全カット。
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束石を露出させて表面を乾くようにしました。
本当ならシートの上に砕石を敷いて地面と密着させたいんですが…。
今回の工事では予算を見てません。
トンネル作って登って来られたらどうにもなりませんがね…。
外した束は全て鋼製に変更。
喰われた大引は交換1本、補強を2本。
補強した2本は白太に食害がありましたが撤退した後でしたのであえて残しました。
何かのキッカケで撤退したはずなんですが、その撤退中に警戒フェロモンを撒きながら蟻道を戻ります。
この警戒フェロモンはかなり強烈で、以前お話を聞きに行った先生は2度とそこには来ない!と断言されてました。
まぁしばらくは有効でしょう。
実際に材料を交換して次の年に同じ部分を喰われたのを何度も経験してます。

食害を根絶するにはベイト工法で女王を倒すしかないんですが、費用がそれなりに掛かります。
今回の元請けの畳屋さんには一応市内の専門業者と実績について提案はしましたがお客様の判断はどうなるか…。

ちょっと残業してなんとか全部の作業を終わらせました。

何もしなけりゃ来年も出るな…。

m(_ _)m